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カーペットとは。コーディネーターとして、知っておきたい基礎知識② 歴史編

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人間と地面を隔てる床として敷物は生まれました。最古の資料としては、紀元前5000年前後のオリエント、ジャルモ遺跡のむしろ跡。寒冷地では、獣皮が敷物の役割を果たしていたと思われます。

 現代のカーペットの源流を生み出したのは、西アジア遊牧民でした。彼らは、テント式生活のため、携帯可能な“床”を必要としていたのです。やがて中性以降、ヨーロッパに、そして、中国、日本へと、カーペットは広まり、贅沢品として全盛を見たあと、18世紀産業革命のイギリスで、機械による大量生産が始められます。

 

フェルト(毛氈)

●織の技術の発明以前に作られた敷物。

●獣皮に代わるものとして、羊の飼育が始められたところに誕生。

●羊毛を原始的な方法で縮充して作るもので、後には、染色や色毛糸による刺繍がほどこされるようになりました。

●現存する最古の毛氈は、アルタイ地方の古墳より出土、紀元前5世紀頃のものと推定。

 (縮充)原始的な縮充法

羊の毛を洗い乾かし、弓の弦で開毛し、すの子の上に平らに拡げ、アルカリ液を注ぎ、すの子と共に棒に巻いて、足で踏んだりします。最近のフェルト状の敷物は縮絨しないで作ります。

 

キリム(綴織)

●平織を変化させ、緯糸(ヌキ糸)で覆うようにして織ったもの。

緯糸には麻や綿、経糸(タテ糸)に色毛糸を用いて模様を絞り出します。

●技法上、比較的薄手で軽量のため、タペストリー式のものが中心。

●すでに紀元前15世紀のエジプトやバビロンの王宮に用いられていたと推定されます。

 

緞通

●現在のカーペットの源流ともいうべき敷物。

経糸2本(まれに1本)に色糸を結び付け、毛房を切断します。

●起源は、紀元前10世紀頃、西アジア遊牧民の手になるもの。イスラム教徒の礼拝の場を示す聖なる敷物として独特の文様が発達。

 (敷物)プレイヤー・ラグ

イスラム教のモスクの中で礼拝のために用いたもの。今でも祈りを捧げるときに用いられています。

 

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次回もお楽しみください。

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